教職員の「権利」を知ろう
ある組合分会での議論
Aさん
教職員の勤務時間は、どうして長いの? 何故残業代は出ないのだろうか?
Bさん
すべての教職員は、日々、良い教育をしたいと願い、ひたすら教育実践に励んでいるよね。
でも、その働き方には疑問を感じることが多くなっているわ
識者
教職員の身分や労働条件を定めている法令は、複雑をきわめており、解りにくいものとなっています。教職自身、また学校関係者にとっても身分や権利がどうようなものか理解することが困難です。故に、教育行政が一方的になりがちです。法令の多くは教職員の身分や権利を保障することを定めています。それを知ることが教育行政の誤った運用を改めさせることにもつながります
「好き好んで自分で働いている。もっと要領よくやるべき」「聖職だからとなんでも引き受けている。」「教職員個人が働き方を改めないとだめ」「働き方改革は教職員自身から」と教職員自身からも自己責任論に基づく考え方も散見されます。しかし、やはり教職員の権利を知る。法令を学ぶことが働き方を変える根本的な力になります。
Bさん
「要領よくやればいい」とは言っても、個々人の置かれた環境も、状況も違います。自己責任論には限界がありますよね。法令はどんなものなのでしょう?
識者
身分保保障や権利は、憲法や国際規範、道理に基づいた判断が根本にあります
例えば教職員組合では、みんなで学び、知恵をもちよって活動に取り組むことができることが最大のメリットです。人権や労働者としての権利は、教職員にとってもかけがえのないものです。
教職員が権利を勝ち取ることを学ぶ、そのこと自体が主権者としての教育を広げることでもあります
Bさん
初任者研修でもルールとしての「服務」だけを指導するのではなく、「権利」について理解を広げる研修が必要ですね。